2018年度総幹事会 Sr.岩井 ご高話

 

今年はフィリピン・ドゥシェーンがフランスからアメリカ大陸に渡って200年が経つお祝いの年であります。

私たちの人生にとっても、とても強いメッセージがあります

 


 一つ目として、「失敗をどうみるか」と言うことです。
フィリピン・ドゥシェーンは失敗聖人であるとよく言われます。
英語も出来ず、性格が固かった為、人間関係も上手く関われない事もしばしばありました。
マグダレナ・ソフィアに懇願してアメリカに渡るのですが、やはり建てた学校はうまく立ち回りしませんでした。
私はそんなフィリピン・ドゥシェーンにとても親しみを感じます。なぜなら、失敗を恐れず、
自ら困難な状況に立ち向かっていったからです。
マグダレナ・ソフィアがフィリピン・ドゥシェーンにあてた手紙の中に
「時代は変わります。私達も変らなければなりません。」と強く訴える手紙があります。
現在、カトリックの学校は変らない風潮がある中において、聖心全体はこの教えが浸透しています。
張り切ってアメリカに渡った割には当時は成功があまりありませんでしたが、フィリピン・ドゥシェーンのお陰で、
今までは五大陸全てに聖心会の輪が広がっています。
今、失敗や上手くいっていない事でも見方を変え、これは本当にまずい事とは限らないのではないか、
と立ち直るメッセージが込められているように思えます。
 

二つ目として、「分裂ではなく繋がる」と言う事です。
当時アメリカの修道院では、フランスの本部との連絡も難しく時間もかかることから、
運営において独立する修道会もあり、それを勧める人たちもいました。
その中であっても、フィリピン・ドゥシェーンは「聖心は世界一つではなければならない」
「分離は出来ない」と訴え続けました。
その精神は今も守られており、分離をもたらす存在ではなく、神様の恵みを持って、ひとつになっていく、
切っていく力に対し繋げていく力にならなければいけないとしています。


 三つ目として、「垣根を超えてみる」です。
すべての聖心ファミリーに対して『レベッカの時・レベッカモーモント』を生きようと呼び掛けています。
レベッカとは、フィリピン・ドゥシェーンがアメリカ大陸に渡った時の帆船の「レベッカ号」の事です。
何ヶ月もかる大変困難な渡航でありました。
当時フランスは贅沢な王制から革命の時で、慣れ親しんでいる国を敢えて出て、情熱を持ってアメリカへ
先住民の布教に出掛けました。
これは「心地良い環境から抜け出して飛び出そう」という呼び掛けです。
自分にとって馴染み深いやり方・感じ方、心地よい所から出てみる。まずは、自分の周辺の家族、垣根の高そうな人、
経験した事のない非日常や少し面倒な事を自分なりに受け止めて、枝葉のことでとらわれない自分を大きくする。
私達はフィリピン・ドゥシェーンを見習っていきたいです。


 さて、不二とは変化に強い学校だと思います。学校の名前が聖心温情舎から不二聖心女子学院に変わり、
山の下から山の上に校舎も変わり、制服も4回変わった。変わる事が出来るのは学校にとってすごく大事な事であります。
建学の精神を変えずに、イエスの聖心、宗教性は失くせないが具体的な事を変えていかなければなりません。
形を変えなかったために建学の精神が弱くなる事も有り得るからです。
その中で卒業生の存在が、変化することに対して足を引っ張る事も有ります。その変化を同窓生がしっかりと支え、
過去にしがみ付かず、大きなスケールの聖心となるように見守らなければなりません。
少子化の時代であって、カトリックの女子校は存続の危機であります。
しかし、お手本となるような生き様で建学の精神を保ち、変化し、成長する不二聖心を守り伝えなければなりません。


 最後にマグダレナ・ソフィアが大事にした「時代は変わります。私達も変わらなければなりません」を守っていきたいです。 以上 
                                                    文責 書記、HP係

2018年09月23日